1つじゃない!歯周病菌の種類

2019.04.18



突然ですが、ワンちゃんの口の中見たことありますか?
口の中といっても歯とか舌ではなく、顕微鏡で見える細菌レベルの世界です。
一見キレイに見えるワンちゃんのお口でも、実は細菌が大暴れのパーティー状態かも?!
細菌が増えると、どうなってしまうのでしょうか?


今回はお口の中の『菌』についてのお話です。






ドン引き!ワンちゃんの歯周病菌



ワンちゃんの歯と歯の隙間や根元に付いている歯垢を取ると、顕微鏡で細菌を観察することができます。
歯垢は細菌の塊なので、歯周病の原因になるものが時には元気よく泳いでいることもあります。
歯周病になる原因には、2つの菌が関係していると考えられています。






1つ目はカビ菌。
カビ菌というと、みかんやチーズなど食品に生えるカビを連想する方も多いと思います。
でも口の中にいるカビ菌は、食品に生えるようなカビではありません。


顕微鏡で覗いてみると、髪の毛のような細長い繊維のように映ることが多く、
口腔内の環境が悪い時は、たんぽぽの綿毛のようにたくさん集まって塊になっていることもあります。







2つ目は桿菌(かんきん)。



棒状の細菌ですが、一口に棒状といっても顕微鏡の視界の中で元気に泳ぎ回るものから、
その場でウニョウニョ動くものまで様々です。
桿菌の中には、歯肉や骨を溶かしていくようなものもいます。





歯周病菌のお話を進めてきましたが実は善玉菌と呼ばれる菌もいます。
善玉菌といえば、おなかの中で腸内環境を整えることでお馴染みですね。
お口の中にも同じように善玉菌として口腔内環境を正常に保とうとする『球菌』が存在します。
球菌はその名の通り丸い菌で、顕微鏡では震えるように動いて見える菌です。





桿菌やカビ菌が少なく、球菌がたくさんいるような状態が理想的です。
上記に挙げた細菌には常在菌といって、常に体の中に存在する菌もいますが、
菌の量が増えて何かの拍子に免疫力が下がると悪さを始めることもあります。
また、菌以外にも『アメーバ』と呼ばれる生物が暴れまわっていることもあります。




この細菌とアメーバ、実はあちこちで他のワンちゃんからうつされていることも。
また、飼い主のあなたにもうつっているかも?!
このお話はまた次回。




菌は『やっつける』&『増やさない』



歯垢は口腔内の細菌によって作られるということは以前お話ししたと思います。
カビ菌と桿菌が両方そろっているとき、もしくはどちらか一方がたくさん口腔内に存在するときは、
歯周病になりやすい状態だと考えられます。



簡単に言うと、細菌がたくさんいるとその分歯垢もたくさんできるということ。
歯垢がたくさんたまると歯周病にもなりやすいということです。





歯周病菌がウジャウジャいるようなときは
市販の歯磨き剤を使っての歯磨きだけでは、菌が減らずに思ったような効果が得られないので、
カビと桿菌それぞれ減らす効果のある歯磨き剤やお薬を使っていく方が良いでしょう。




そういったケア用品を使っていくと、歯周病菌が減ってくると同時に善玉菌が少なることがあるので、
歯周病菌を減らした後は善玉菌を増やすような自宅ケアを始めましょう。








継続的に!菌チェック


今回は歯周病菌についての話をしていきましたが、初めは口の中が歯周病菌まみれでも
継続的な治療で菌を減らしていくことができます。



また『今まで歯周病治療をしてきたけれど、良くなっているかの実感が湧かない』という飼い主さんでも
顕微鏡で観察している歯周病菌をモニターに映すことで、
菌の量や動きが分かるので歯周病の経過を視覚的に確認することができます。


歯周病治療を始める前の方も諦めてしまった方も、まずは菌のチェックをしてみませんか?


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