
犬の歯石取り
column
次の処置はいつ??歯石取りの頻度
歯石取りが終わると、きれいになった歯はもちろん、口臭が減って嬉しくなりますよね。でもこのピカピカな状態、ずっと続くわけではありません。
1度歯石取りをした後、『次はいつ歯石取りをしたらいいのかな?』そう考える飼い主さんも多いのではないでしょうか?
また、頻繁に歯石取りをしているワンちゃんでは、その回数を減らしたいと思っている方もいると思います。
そんな飼い主さんのために、今回のお話は歯石取りの頻度についてです。
歯石取りの考え方

初めての歯石取りを考えている飼い主さんや、最後に歯石を取ってからもう何年も経っているという飼い主さん…結構いるのではないでしょうか?
麻酔下・無麻酔の処置に関わらず、1度処置したら、一生歯石が付かなくなるわけではありません。処置をしても歯石は再び付着すると思っておいてください。
そのため、処置をした後も定期的に歯石を取る必要があると頭に入れておいてください。
この点を踏まえて、歯石取りの頻度についてのお話を進めていきます。
定期的に歯石を取る必要があると先ほどお話ししましたが、年一回の予防接種のように、時期や回数が決まっているわけではありません。理由は、ワンちゃんによって歯石の付くスピードが異なるから。
お友達のワンちゃんが3か月に1度歯石取りをしているからと言って、あなたのワンちゃんも同じペースとは限らないのです。
ではどうやってそのペースを把握するのでしょう?
当院の治療方法を参考に探ってみましょう。
当院では、初めての歯石取りや、最後の歯石取りから時間が空いてしまった歯石取りの場合、歯石を全て取り終わった後に、まず1か月おきに3回通院してもらい、歯肉の状態や汚れの付き具合などをチェックしていきます。
チェックを繰り返すうちに、残念ながら歯石はじわじわと付き始めるので、歯石取りをもう一度実施するタイミングがやってきます。
最後に歯石取りをしてから、そのタイミングがやってくるまでの期間が、ワンちゃんの歯石取りをするペースとなります。
例えば、1月に最後の歯石取りをしていて病院でのチェックを繰り返し、改めて歯石取りを実施するのが4月だとしたら、そのワンちゃんの歯石取りの頻度は3か月に1回となります。
大切なのはこのペースを『守ること』。
自己判断でこのペースを破り、予定より大幅に遅れての歯石取り実施することがよくあります。歯周病が起きている場合は症状の悪化につながります。
せっかく治療で改善していた歯肉も、あっという間に元の悪い状態に戻ってしまいます。自己判断で処置を遅らせるのはやめましょう。
処置の頻度を延ばしたい!

3か月に1回のワンちゃんもいれば、毎月歯石取りをしなければならないワンちゃんもいます。
この差は以前のブログでお話しした『歯石の付きやすさ』が関係していますが、歯石取りの間隔を開けることを可能にする方法があります。
それが自宅ケア、『歯磨き』なのです。
歯石の原因である歯垢は、歯ブラシを使ったブラッシングで取り除くことが可能です。こまめに歯磨きをして、お口の中を清潔にしておきましょう。磨き残しはどうしても出てしまいますが、これだけでも歯石の付くスピードは変わってきます。
1か月おきに処置が必要だったワンちゃんでも、1か月半おきのペースに変わるということもあります。
少しでも処置の頻度が減ると、ワンちゃんにとっても、飼い主さんにとっても負担が減りますね。
取ったら終わり…ではなくて。
1度処置をすると、綺麗になったワンちゃんのお口を見て満足してしまい、アフターケアを見落としがち。処置後に自宅や通院でケアをするのとしないのとでは大違いです。歯石の付き方ももちろんですが、歯周病の場合は歯肉の状態の改善も期待されます。
あなたのワンちゃんは、歯石を取りっぱなしにしていませんか?
当院の歯石取りでは、処置後もしっかりとサポート。自宅で磨きにくいところ、磨かせてくれない部分も外来の歯磨きでしっかりフォローします。
また、歯磨きの仕方をはじめ、歯ブラシの選び方や隙間の掃除の仕方などもお話しできますので、自宅歯磨きやってみようかなと思ったらぜひスタッフにお声掛けください。
次の歯石取りまでの時間を延ばせるかは、飼い主さんのケアにかかっています!当院スタッフと一緒に頑張ってみませんか?