<ステージB2・C・D>
「腎臓に優しい」
僧帽弁閉鎖不全症の治療について
ステージB2・C・Dの心不全で
最も重要なことは「腎臓」を
守ること!
~咳を止めるために使用する利尿剤を連用すれば、早期に腎不全が起こる~
ステージB2・C・Dの治療の場合、食事療法とサプリメントだけではなく、
内服薬での治療が必要となります。
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ステージB2
<臨床症状>
- 軽度の心雑音がある
- 痰の絡んだような咳をする
- 興奮すると舌が青くなる
- すぐ息切れをする。
<治療目標>
投薬によって心臓の負担を軽くし、ステージCに悪化させない
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ステージC
<臨床症状>
- 心雑音がある
- 激しい咳が出る
- 呼吸が異常に早い
- 興奮すると失神する。
<治療目標>
利尿剤による腎臓への負担をできる限り軽減させる
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ステージD
<臨床症状>
- 心雑音がある
- ずっと激しい咳が出る
- 呼吸が異常に早く時々呼吸がキツくてジッとしていることがある
- 咳がひどい時や興奮すると失神する。
<治療目標>
突発性の肺水腫の治療のために利尿剤の注射を習得する
食事療法とサプリだけでなく
内服薬が必要
利尿剤を多用すれば、死期を早める
咳を止めるために利尿剤を多く使えば、必ず「腎不全」で命を落とす
僧帽弁閉鎖不全症は早期発見が難しいため、飼い主さんが異常に気付いた時にはステージB2(5段階の3段階目の悪さ)以上と病状がかなり進んだ状態になっています。
ステージB2まで心臓が悪化すると「強心剤」を、ステージCを超えると心臓喘息などの咳を鎮めるために「強心剤」に加え「血管拡張剤」や「利尿剤」などの複数のお薬を多量に使うことが一般的となります。しかし、咳を抑えるためにお薬、特に「利尿剤」を飲み続ければ、必ず腎臓に負担がかかり、腎不全を併発し、心不全ではなく、この腎不全で命を落とすことが多々あります。
ステージB2まで心臓が悪化すると「強心剤」を、ステージCを超えると心臓喘息などの咳を鎮めるために「強心剤」に加え「血管拡張剤」や「利尿剤」などの複数のお薬を多量に使うことが一般的となります。しかし、咳を抑えるためにお薬、特に「利尿剤」を飲み続ければ、必ず腎臓に負担がかかり、腎不全を併発し、心不全ではなく、この腎不全で命を落とすことが多々あります。
<ステージB2・C・Dの場合>
「ごとふの腎臓にやさしい」4つの心不全ケア
01腎臓に負担のかかる利尿剤の使用は最低限
ごとふ動物病院の心臓病治療は、安易にラシックス(利尿降圧薬)を使用しません。
まずは、「食事やサプリメントのコントロールはできないのか?」と言うことを考え、それでもダメな場合に限って強心剤や血管拡張剤と言った体に負担の少ないお薬から開始します。
02トリプルセラピーで心臓の負担を軽減
ステージB2まで心不全が悪化すると、僧帽弁の閉鎖不全のために心臓は相当ダメージを受けて弱っています。この弱ってしまった心臓を補助するために、食事療法やサプリメント療法以外に、強心剤や血管拡張薬という「心臓の動きを助ける」お薬が必要となります。 トリプル・セラピーはそんな疲れている心臓を助けるだけでなく、腎臓にもやさしい治療です。
03高血圧治療で心不全性の「咳」を改善
僧帽弁閉鎖不全症には、2種類の「咳」があります。それぞれ異なる原因で「咳」が出るため、それぞれの原因にあった治療を行わなければ、この「咳」は抑えることはできないだけでなく、どんどん悪化していきます。 「心臓喘息」には「血圧コントロール」 「肺水腫」には「一刻を争う高度な医療」
04不安を取り除く時間をかけた「カウンセリング」
検診によって犬ちゃんの現在の心臓の状態をしっかりと把握できます。
心臓の状態を把握することによってお薬や食事、そしてサプリメントの量を最適に調節することができます。