意外な関係?歯周病と心臓病(犬の歯石取り)|ごとふ動物病院(福岡)

犬の歯石取り
column

2019.03.10

意外な関係?歯周病と心臓病


歯周病が悪化すると様々な症状が出てきます。中でも注意しなければならないのが『心臓病』です。

歯周病と心臓病。歯のことなのに、どうして心臓に関係するの?と思うかもしれません。しかしこの二つの病気は意外なところで繋がります。

今回はこの関係についてお話ししていきます。

 

ここで繋がる!歯と心臓


歯周病によって炎症を起こした歯肉は、腫れや出血するなどの症状が出てきます。この腫れて弱っている歯肉に、歯周病菌が付着すると歯肉や歯の中の血管に入り込みます。

血管に侵入した歯周病菌は、血の流れに乗って徐々に大きな血管へと流れ、最終的には心臓にたどり着きます。

歯周病菌は、歯肉だけでなく心臓や心臓を出入りする血管を攻撃して炎症を起こします。

 

血管が炎症を起こすと、必要な酸素や栄養分を心臓に送ることができなくなりますし、心臓に炎症が起きるようなことがあれば、全身に血液を送り出すことができなくなります。

心臓に負担がかかり状態が悪くなってくると、咳が続いたり、散歩の後に息切れするようになったりと症状が出てきます。ふらりと倒れてしまうことも。

血液はあらゆる臓器で出入りしているので、実は心臓に限ったことではありません。血液がたくさん集まる肝臓や腎臓でも炎症を起こして、ご飯を食べなくなったり、おしっこにトラブルが出たりします。

歯のことだと思っていたらあちこち悪くなってた…。ワンちゃんにそんな苦しい思いをしてほしくないですよね。

 

大事なからだを守るには?


歯周病と心臓病がつながったところで。
では、心臓や他の臓器に影響が出ないようにするにはどうしたらいいのでしょう?

やはり、歯周病の予防と治療が第一となってきます。歯周病にならないように、日ごろからワンちゃんの口のケアに励みましょう。

ワンちゃんの歯に歯垢が残らないように、自宅でしっかりと磨き上げることが大切です。

 

すでに歯周病であった場合は、まずは継続的に病院に通う必要があります。病院で歯石取りや歯周ポケットへの薬の充填、自宅でも歯磨きやお薬の塗布をしてもらうことで少しずつではありますが、良くなっていきます。

歯周病をコントロールすると、歯肉の腫れや出血も減ってくるので、心臓へ流れていく歯周病菌の量も減っていきます。

歯周病治療は、1度病院で治療しただけで治る病気ではありません。地道に治療を続け、自己判断で通院を中断することだけはやめましょう。

 

心臓病も心配なら…

歯周病と心臓病のお話、いかがでしたか?
ワンちゃんの心臓のためにも、自宅や病院でのお口のケアが大事であるということが、分かっていただけたのではないでしょうか?

歯周病の症状は自宅でも分かっても、心臓病になっているかどうかまではわからないですよね。

病院では、聴診やエコーなどの検査の他に、血液検査を実施しています。血液検査では心臓にどの程度負担がかかっているかを調べることができます。

ワンちゃんが歯周病で、心臓の方も心配だな…と思ったら、現在、春の健康検査のキャンペーン中です。(4/14まで)
採血だけで、ワンちゃんにもお財布にも優しく検査できますので、一度受けてみるのもおススメです。


犬の歯周病治療についてはこちら


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