犬の歯石取り
column
麻酔をしたら犬の歯周病は治らない
もうかれこれ10年前になります。
その頃は、麻酔なしで歯石取りをする獣医師なんて誰一人としていませんでした。
というか、学会でわたし、発表しましたけど、そのころは1人として興味もないようで、質疑応答では1件も質問がなかった。(歯科なんて興味ないよう〜 ご自分で勝手に進んでください〜 という雰囲気だった)
あれから10年。
今では、多くの獣医師が歯石取りの重要性を説いている。
でも、みんな間違っている。
麻酔をしない歯石取りで一番大切なことは、歯周病を治すということである。
麻酔をする歯石とりも麻酔をしない歯石とりも、実際処置する方法は同じである。
違うのは、反復して処置できるかどうかである。
麻酔を施す歯石取りは、1回処置したとしても、悪いからもっとケアが必要と思っても、次は最低でも3ヶ月後。へたしたら6ヶ月後である。
そんな処置では、歯周病は良くならない。良くなるどころが、3ヶ月後には歯石がつき始めて、6ヶ月後には以前とほとんど同じになっている。
その点、麻酔をしない歯石取りは、悪いから2週間後、1ヶ月ごとに反復して治療ができる。だから、処置を重ねていけば、歯周病は治まり、歯肉の炎症も治る。
麻酔をしない歯石取り。それは、心臓への負担、肺への負担がないだけではない。最も重要なことは、反復して処置ができるので、歯周病を治すことができる、今唯一の方法なのである。
ごとふ動物病院 福岡市早良区藤崎1−1−37−2F
歯石取り治療