黒っぽいのは危ないサイン?歯石と歯周病

2019.05.21



歯石と一口に言っても、その形状や色は様々。
薄いクリーム色の歯石がほんの少しついている子もいれば、茶色というか黒というか・・・
どんよりした色の歯石が、歯と歯の境目が分からないくらいびっしり付いていることもあります。

この色の差ってなんでしょう?

今回は歯石の『色』についてのお話です。




 

あなたのワンちゃんは何色?


歯石ができる過程については、以前もお話しましたが
ざっくり言うと『歯周病菌が集まってできた塊に唾液などのカルシウム分がくっついて石になる。』
上記のような流れをたどります。どうやらこの過程に何か秘密がありそうですね。



話が少し変わりますが、歯周病の際に起こる現象の一つに出血があります。
これは、歯周病菌によって歯肉がダメージを受け、通常の歯肉よりもろくなるため。
食べ物が当たったり、軽く歯ブラシで磨いたりするだけで歯肉が削れてじわじわ出血するため
自宅でふとした時にワンちゃんの口から血が出ていることに気づかれる飼い主さんもいます。




歯石の色の違いは、実はここにあります。
歯石が形成される間に歯肉から出血があると、唾液や歯垢に血液が混ざるため変色します。
出血の原因はいくつか挙げられますが、主に考えられるのは歯周病です。
歯周病で歯肉が弱り出血することで、形成される歯石が変色していたのです。


これを踏まえて、ワンちゃんの口を覗いてみてください。歯石はどんな色をしていますか?









血が出るということ。



出血の有無で、歯石の色が変わるということをお話してきました。
確かに歯石は黒っぽいけど、血なんて出たことないよ。という飼い主さんも中にはいると思います。
それもそのはず。出血といってもシャバシャバ流れるように出るわけではありません。



歯周病の歯肉からは、じわっと滲むような出血や唾液に混ざって垂れるようなことが多いです。
そのためワンちゃんが舌を出し入れしている間に止まることもしばしば。
出血に気づかないということもあります。





通常の歯肉であれば、ご飯や歯磨きで血が出ることはありません。
ですが、前述の通り歯周病で歯肉が弱っていると、すぐに出血してきます。






出血しない歯肉に戻すには、歯周病の治療が必要です。
歯周病は突然起こるような病気ではありません。
歯周病菌が集まって、歯石になって・・・と時間をかけて口の中を蝕んでいきます。
そのため、今日歯周病の治療を始めても、明日には治る!というわけではありません。

悪くなるのに時間が掛かったように、改善するのにも時間が掛かるのです。








 

汚れているな・・・と思ったら

飼い主さん、歯石が溜まっていることはわかっていたけど『まだいいや!』と思っていませんか?
もしかしたら、あなたのワンちゃんのその歯石、口腔内環境が悪いサインが出ているかもしれません。
歯周病になると、大事な歯を抜いてしまわないといけないこともあります。

歯周病の程度には段階がありますが、歯石が付いている、口が臭いなどのトラブルが出ている。
もしくは歯石の色がちょっと気になるな・・・と思ったら、早めに病院へ。




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