酸性肌アレルギー

2018.06.12

犬の皮膚病には大きく分けて3種類の病気があります。
1つ目には皮脂の分泌が盛んなために起こる酸性肌アレルギーがあります。2つ目には逆に皮脂の分泌が極端に少なくなっために起こるアルカリ性肌アレルギーがあります。3つ目には皮脂の分泌とは全く関係がなく、寄生虫や自身の免疫にトラブルが起きて起こる皮膚病があります。

私の病院に来られるワンちゃんで来院数の多いのは圧倒的に酸性肌アレルギーとアルカリ性肌アレルギーです。毛包虫や疥癬虫が原因となる寄生虫性の皮膚炎や自己免疫性の皮膚炎はほとんど来院されません。食事性アレルギーはこの10年で4頭だけです。

(酸性肌アレルギーとは)
では、まず酸性肌アレルギーの症状の特徴についてお話ししましょう。
酸性肌アレルギーは、まず臭いです。独特の脂が酸化した時の臭いがします。例えると、加齢臭のような臭いです。この臭いが夏場は部屋中に充満します。相当臭いです。
そして、首の下や脇、肘の前、下腹部、内股、足首の前側や肛門周りの皮膚が象のように厚くなって黒ずみます。背中側にはほとんど病変がないのが酸性肌アレルギーの特徴です。フケは酸性肌もアルカリ性肌もどちらも出るので判断材料にはなりません。(写真1:典型的酸性肌アレルギー)

写真1


 


 

(原因)
この酸性肌アレルギーはドックフードの中の質の悪い油が原因で起こってしまうアレルギーです。だから、治療はまずドックフードを変えること。フードの粒を触ってベタベタするものは全てダメです。
そして、皮脂がベタベタするぐらい皮脂分泌量が多いので、シャンプーはオイルクレンジングを使ったスッキリ・サッパリシャンプーするのがおススメです。

(ごとふの治療)
当院であれば、ドックフードは生粋を与え、シャンプーはオイルクレンジングと除菌シャンプーを中心にケアしていきます。これで治らないぐらい皮膚病が悪化している子には、1ヶ月から2ヶ月の間、酸化した悪い皮脂を地肌から取り除くため、スカベンジャーというお薬を使用して一気に治していきます。

くれぐれも注意していただきたいのは、食事アレルギーは犬の場合ほとんどありません。実際、病院で検査してアレルギーの原因が入っていないフードを食べても治らないでしょう。本当ならアレルギーの原因が除去できたのだから、症状が改善するのが当たり前です。でも治らないのは原因が違うからです。
酸性肌アレルギーの原因はドックフードに含まれる質の悪い油を摂取するからです。

そして、ステロイドやアポキルを使っても、一時しのぎで決して治りません。どこかで必ず副作用が出ます。巷では安全性が高いと言われているアポキルでさえ、世界の症例発表会でアポキルによる皮膚ガンが発生していると報告されています。
決して安全なお薬ではありません。現にアポキルは薬の仕様書に2年以上は投与しないようにと記載されています。それでも愛犬にこんな危ないお薬を使うのですか?

次回はアルカリ性肌アレルギーについてお話しします。

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